「アフリカ料理」と聞いて、何を思い浮かべますか？

広大なアフリカ大陸には54の国があり、気候も文化もさまざま。それに伴い、食文化も非常に多様で奥深いものとなっています。今回は、そんなアフリカの食にまつわる面白い雑学をご紹介します。

まず注目すべきは「主食」。アフリカでは、米や小麦に加えて、「キャッサバ」「トウモロコシ」「ソルガム（モロコシ）」などの穀物が主食として広く使われています。中でも西アフリカでよく食べられているのが「フフ」と呼ばれる料理。キャッサバやヤムイモを茹でて練り上げたもので、スープに浸して手で食べるのが一般的です。国や地域によって材料や味付けが異なり、まさに郷土の味です。

また、アフリカの食文化に欠かせないのが「発酵食品」。たとえばエチオピアでは「インジェラ」という、テフという穀物を発酵させてクレープ状に焼いたパンが定番。ほんのり酸味があり、上に様々なおかずを乗せて手で食べます。乳製品もよく発酵させており、ヨーグルトに似た「マージュ」なども存在します。

スパイスの使い方も独特で、モロッコの「タジン料理」では、シナモンやクミン、サフランなどを巧みに組み合わせ、肉や野菜をじっくり煮込むことで、香り高く奥深い味わいを生み出します。北アフリカと中東は歴史的にも交流が深く、食文化も相互に影響を受けています。

そしてもうひとつ面白いのが、手で食べる文化。多くの地域では右手を使って食事をとるのが一般的で、「食べること」は単なる栄養摂取ではなく、家族や仲間との大切な時間とされています。食卓は丸く囲むスタイルが多く、食事を分かち合うこと自体が文化となっているのです。

デザートについて

デザートでは、甘く煮詰めた果物やナッツを使ったお菓子が好まれており、特にデーツ（ナツメヤシ）は断食明けの食事にも使われる重要な食材。飲み物では、エチオピアのコーヒー文化も有名で、「コーヒー発祥の地」として伝統的なコーヒーセレモニーが今も受け継がれています。

アフリカの食は、「素朴」かつ「奥深い」。手間を惜しまず、自然と調和しながら育まれてきたその味わいは、世界中の料理人たちからも注目されています。まだあまり知られていないアフリカの食文化、あなたも少し覗いてみませんか？

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